こんにちは、ハーシー鴨乃です。

南・北・西・東と巡ってきた『猫の居る風景』、今回は琵琶湖からお届けします。

ご存じ、滋賀県にある日本最大の面積と貯水量をもつ淡水湖。

その沖合約1.5kmのところに、沖島という小さな島があります。

琵琶湖には、沖島・竹生島・多景島・沖の白石の4つの島がありますが、人が住んでいるのは、ここ沖島だけ。

そもそも淡水湖に浮かぶ島に人が暮らしている例というのは、日本でもこの島だけだそうです。

万葉の時代以前から人が住んでいた形跡は見られるようですが、本格的な居住は、保元・平治の乱(1156~1159)による源氏の落武者7人が、この島に渡って山裾を切り開き、漁業を生業としたことに始まるとか。

歴史上、戦略的にも重要な位置にあり、戦国時代には、織田信長が浅井長政に対して行った「手筒山の戦い」や「小谷城攻め」の際、島民が船を出して活躍しました。

それによって、信長から感謝状と琵琶湖一里四方を禁漁区とする特権を与えられたそうです。

関ヶ原の合戦後も、徳川家康による石田三成への「佐和山城責め」の際、水軍として活躍。

航路の警備や輸送などの任務を務める見返りとして、時の権力者から長年にわたり、漁業権の特権を認められてきました。

そのため——というわけでもないでしょうが、現在でも島の人々は、一軒に一隻以上の船を所有しているとか。

自家用車ならぬ自家用船ですね。

筆者がこの島を訪ねたのは二月中旬のこと。

折しも激しい降雪に見舞われており、島に暮らす猫たちも、随分と寒そうでした。

意外に思われるかもしれませんが、滋賀県の降雪量は案外多く、年間降雪量は47都道府県中13位(2011年)。

これは、豪雪地帯である北海道や東北、北陸、山陰などに次いで多い量です。

冬型の気圧配置になると、滋賀県は若狭湾から伊勢湾に向かう雪雲の通り道になることが多く、とりわけ県北部はたくさんの雪が降ります。

そんな厳しい環境の中でも、湖の小島でたくましく生きる猫たちの姿に、自分も頑張らなくちゃな……などと、意味もなく感じ入る筆者でした。

寒さにふるえた者ほど
太陽の暖かさを感じる
人生の悩みをくぐった者ほど
生命の尊さを知る

ウォルター・ホイットマン(1819〜1892) 詩人(アメリカ)/「草の葉」